【理解と納得】
世の中、
理解はできるが納得できない、
ということが多い。
サラリーマン社会でも、
その枚挙にいとまはない。
画:やまびこ堂さん
先日リストラで解雇された知り合いなどは、
「なんで国は金融機関にばかり肩入れして、
助けるんかね。それも我々の税金を
使ってだよ。聞くところによれば、
彼等の給料は未だに民間企業よりも
高いらしいじゃないか。
おれたちはこうして解雇されている
というのに。
国にとって金融機関がばたばた
倒産してしまっては、
経済破綻になりかねないのは
おれでも理解できる。
でも、我々解雇されるサラリーマンの
税金で助けることは納得できん!」、
と憤りを込めて言っていた。
【酒の席での人事】
またよく聞く話で、
誰をリストラするかなどを含めた
会社の人事を、
酒の席で、
あたかもゲームの如く
決めてしまっている事実は、
中小の企業にはありがちなことだ。
しかし、
ほんとうに会社存続を考えてやっているのか、
疑問だらけの行為ではある。
そんな会社は
いずれなくなってしまうのだろうが、
もしきちんとやれば
潰れずにすむかもしれない。
と思うと、
日本経済の隠れたガン細胞になっている
ことは否めない。
人の行く末を決める大事を、
夜の酒席でほぼ決定してしまう神経は、
日本の風土から考えて理解できないではない。
【納得できない】
しかし100%納得できるものではない。
たった一言
「会社が危ないのだ。
他にやりようがないのだ」
といって首を切る。
会社を危なくした責任者は誰なのか。
少なくとも責任などまったくないはずの、
下っ端サラリーマンが
辞めさせられるケースが圧倒的だ。
経営者の気持ちも理解できないではないが、
まったく納得できない。
あたり前だ。
これで人生くるってしまう人だって
いるだろう。
今後は理解と納得が常に同居する、
身体と精神に優しい環境の中で働きたい、
と願う。
【後 述】
理解に苦しむことは
それ以上理解しようとしないことだ。
納得のゆかないことは
無理矢理納得させようとしないことだ。
淡々と時の流れのなかで過ごしていると
急に理解が飛び込んできたり、
ストンと納得できたりすることがある。
画:猫島商会さん
いずれにしても
世の中、様々な矛盾が矛盾でないような
矛盾がはびこっているのである。
淡々とその日、その日
一日、一日を過ごすことがベストである
ことは間違いない。