日本の消費税は3%、5%、8%、そして10%、と段階的に上がってきました。
このような当座凌ぎの税法は景気の悪循環に他ならないのです。
この先、どこまで消費税率が上昇するかは分かりませんが、欧州のように20%前後にまでなって行くのでしょうか?
消費税は3%から始まった
1989年(平成元年)4月より実施された消費税は、当初3%で始まりました。
そして、1997年(平成9年)4月より5%に引き上げられたのです。
その内訳は、3%の消費税が4%に上がり、新たに地方消費税なるものが1%加わり、合計で5%になったわけです。
いずれにしても、消費者が5%の消費税を払うことは避けられないことなのです。
いろいろ理屈をつけても、負担になるのは歴然としていますね。
画:ぽんかんさん
感覚的には、このころから不景気が深刻化し始めているように思えます。
雇用不安が失業率や就職率に具体的な数字をあらわし始めました。
当然、主婦の財布の紐は、固くなったわけです。
5%になったとき、3%では感じなかった負担を感じたのは私だけではないと思います。
否が応でも、消費税を払っている認識をせざるを得なくなったからです。
いま(この記事を書いた時点)は、すでに2年半過ぎている(5%になってから)ので、慣れてしまったような感もありますが……
当時の海外の消費税
日本で消費税が実施される以前、私は出張先の欧州で、買い物のたびに10%から20%の物品税を払っていました。
日本でもいつかこんな税金を払う日がくるのだろうとは思っていましたが、3%のときは不安も負担もそれほど感じてはいませんでした。
しかし5%になると、10%、15%もあるのかな、とごく自然に考えてしまったのです。
5%の負担は、そのまま家計を直撃しています。
サラリーがほとんど上がらない現在、消費税や公的保険掛け金の上昇により、出費が所得よりも増加しているのは間違いありません。
悪循環がますます景気後退を呼び込む。
さらに倒産や失業を生み、未だかつて経験したことのないような状況に陥る可能性があるのです。
日本は辛うじて治安を維持しているようにみえますが、このままジワジワと失業者を増やして行くことになります。
実施するには安易な消費税アップで当座凌ぎをすれば、とんでもないことになります。
そしていよいよ10%へと
8%、そして10%に上がって行く現在の消費税対策をどう評価したらよいのだろう?
と考えているうちに、とうとう2014年に8%へと引き上げられたわけです。
画:ぽんかんさん
そしてさらに今年の10月から10%の消費税が音を立てて近づいてきています。
5%から8%へと引き上げられた5年前の時よりもその上げ幅は少ないのですが、実生活に対するダメージは予想をはるかに超えたものがあるように思えるのは私だけでしょうか?
まとめ
消費税は3%、5%、8%、そして10%、と段階的に上がってきたわけです。
このような当座凌ぎの税法は景気の悪循環に他ならないのです。
欧州など日本の税率よりはるかに高い国もありますが、その税金を上手に活用している国もあります。
日本では、税率は上がる、国の借金は増える、年金や社会保険の支えは弱体化しています。
この先、どこまで消費税率が上昇するかは分かりませんが、欧州のように20%前後にまでなって行くのでしょうか?